中1の最初のテストは簡単…は昔の話

平均点が60点

 一昔前まで、中1の最初の英語定期テストはとても簡単でした。アルファベットや簡単な英単語の書き取り。文法もbe動詞か一般動詞の基本程度。だから平均点が80点台なんてざらで、クラスの中を見渡せば100点や90点台を取る子はたくさんいたわけです。

 ところが数年前の教科書改訂以来、肌感覚で中1の英語テストが難しくなってきていると感じています。アルファベットは小学校で習得している前提。理解するべき文法事項も増え、覚えるべき会話表現も増え、中1の英語は1学期からすでに得点差がはっきりと出るような構成・内容になっています。

 昨日、さっそく1学期期末の結果が出た中学校がありました。中1の英語の平均点がなんと60点ほど。「なんと」と大げさに表現しましたが、塾業界にいれば中1の英語の平均点が低く出てくることにもはやなんの驚きもありません。この傾向は数年続いています。

 しかし一般的な親の立場から考えると、なまじ自分自身の中1のときの経験があるだけに、まさか中1の英語がむずかしいと言われてもピンとこない人も多いようです。

「そうは言っても中1の最初の英語のテストでしょ?90点超えて当たり前でしょ?」

 もうこれはしょうがない。そのくらい我々世代が中1のときの英語は簡単でした(笑)。だからこそ、情報はきっかけがあれば常にアップロードしていく必要があります。子どもの点数だけでなく学校の平均点まで気にしてみる、子どもの教科書を読んでみる、子どものテストを解いてみるなどなど。

 ちなみに平均点が60点だった中学校に通う七ゼミ生の点数は93点でした。七ゼミは6年生のうちから中学校の英文法を先取りでじっくりじっくりと進めています。それこそしつこいくらいに基礎を作り上げていく。彼女も半年ほどじっくり基礎を作り上げてこの点数。丹念に準備を進めてこの点数です。

 以前は中1の2学期あたりから英語が得意な子と苦手な子の差が顕著に表れる傾向がありました。今はそれが1学期に前倒しになっている印象です。英語は基本が身についている子はどんどん伸びていく科目です。一方で基本ができていない子は挽回することがどんどん難しくなっていく科目でもあります。1学期のテストだからと油断せず、子どものテスト勉強の様子やテスト結果にはぜひ注意を払ってあげてください。