きついときこそ背伸びをしよう

成長するためには背伸びが必要

 今年度最初の定期テストまでもう3週間を切りましたが、この時期になってくると生徒によって勉強の進捗にはっきりと差が出てきます。中学1年生でもそれは例外ではなく、4月の入学から同じスタートを切ったにも関わらず、すでに習熟度に開きがあります。

 そもそも理解力には個人差があるので、どうやったって学力にバラつきは出ます。しかし中1のこの時期に関していえば、そんな能力の個人差というよりも勉強習慣の有無だったり演習量の違いに原因があるように思えます。どの科目もまだそこまでむずかしい内容ではありません。かといって授業を聞くだけで定着するほど量が少なかったり簡単だったりするわけでもありません。

 中学1年生の子たちにとって入学から2ヵ月近くが経ちましたが、5月というのは彼らにとって体力的にきつい時期となります。慣れない学校生活、学校からの毎日の課題、日々の部活、そして炎天下の下での体育祭の練習などなど。きっと体力的な余裕だけではなく時間的な余裕もないと思います。そんな状況だとつい勉強は後回しにしてしまう子も多いのではないでしょうか。

 一方で、同じような条件でも勉強をしている子はしています。帰宅後に勉強することが習慣化されている子たちです。学校の忙しさにうまく折り合いをつけながら、一日30分でも復習に時間を充てる。塾に通う子たちも同じだと思います。週に2回や3回教室に通いながら、それなりの演習量をこなしていく。

 きつい時期だからこそ、コツコツと日常的に机に向かえるかどうか。計画的に勉強を進められるかどうか。中1のこの時期ですが、長い目で見たときに習慣ができているかどうかの違いは間違いなく大きく出てくると思います。

 成長するためにはほんのちょっと背伸びをするといいそうです。それは仕事でもスポーツでも、そして勉強でも同じ。もう無理かなと思ったらそこからほんのちょっと背伸びをする。するとこれまでできなかったことができるようになったり、体力がついたり、新しい視点を得たり、つまりそこで人間は成長をするわけです。

 無理をしすぎない程度に無理をする。きついからこそ1日30分でも机に向かってみてください。その積み重ねがきっとそんなに遠くない未来に生きてくるはずです。がんばれ中学1年生!