4匹のカエルがいるらしい

まちがえることから始めよう

 先日、息子が小学校の入学式を迎えました。子どもの成長は早いもので、ちょっと前までだっこだっことせがんでいたと思ったら、最近は手もつないでくれなくなりました。小学生としての6年間もあっという間に過ぎ去るんだろうなと思うとちょっとさびしくもなりますが、それ以上に子どもの成長はうれしいもの。

 さて、入学式の際に校長先生がお話されていた言葉がとても印象的だったので、ちょっとご紹介をしたいと思います。

 なんでも小学校には4匹のカエルがいるとのこと。

「かんガエル」「ふりカエル」「まちガエル」「きりカエル」

 小学1年生の想像力をくすぐるおもしろい表現だと思います。そしてそこに込められた教訓が素晴らしいなと感じました。

 特に「まちガエル」。校長先生曰く「間違えることがあっても、この小学校にはその間違いを笑う人はいません」とのこと。

 教室で子どもたちを見ていると、間違えることを恥ずかしがったり、最初から正解への最短ルートを求めたりする子に多く出会います。親も同じかもしれませんね。間違えることや失敗することは無駄で価値のないものであり、ただ目の前の正解や丸の数だけにしか関心がない。

 決して極端な例ではなく、間違いをごまかそうとする子、分からないとすぐに答えを見て分かったことにしてしまう子、間違えた子を叱責する親などなど、そんな場面を何度も見てきました。

 いったい何をそんなに焦っているのだろうと思います。何かを身につけることは試行錯誤の繰り返しであって、失敗という経験があるから成功へのルートを見つけることができるのだと思います。勉強も同じ。間違えたところからがむしろ成長のチャンス。

 だから七ゼミでは「間違えていいんだぞ」ということをよく生徒たちに話します。「いい間違え」「間違えてみよう」「間違えたから正解がでてきたな」などなど、授業のたびにそんなことを言っています。もちろん、誰かの間違いを七ゼミのみんなはちゃかしません。

 「かんガエル」の裏にはときどき「まちガエル」がいます。そこから「ふりカエル」。「きりカエル」。PDCAサイクルよりも分かりやすいかも。

 ぜひみなさんも「まちガエル」を上手に味方につけてください。