抽象的な内容は意識を強く向けさせることが大切
授業を受けるだけでは頭に残らない
3月・春期講習から自学年の予習を進めていますが、中学生の子たちがさっそくつまづきやすい科目が理科。地域によって違いがあるでしょうが、野芥近隣の中学校は中2であれば化学から、中3であれば物理から入るのが一般的のようです。
塾もそれに合わせてカリキュラムを組んでいます。中2化学、中3物理。それぞれ考え方が分かればおもしろい単元ですが、内容が抽象的なのでぼーっと授業を聞いているだけでは身につかない単元でもあります。
授業すればたいていの生徒はなるほどとうなづきながら聞いてくれます。だけど化学式を書いてみようかと求めてもいきなりスラスラ書ける生徒はいません。物質名をスラスラ書ける子もいません。教科書では化学反応の例としていきなり「炭酸水素ナトリウム」や「炭酸ナトリウム」なんて物質が紹介されますが、理科が好きか勉強への熱が高いかでなければつい目を逸らしてしまいたくもなります。中3物理もしかり。力の分解や合成にしても慣性にしても、中学生の彼らにしてみれば抽象度が大きいためにイメージがむずかしい。
だからこそ、授業ではとにかく考えること、頭の中でイメージを作り上げること、最低限のことはすぐに覚えてしまうことに意識を向けさせています。生徒に対してどんどん質問を投げかけます。小テストも繰り返します。とにかくただ聞いて終わることがないようにしています。
先日ある保護者様から「帰りの車の中で子どもが化学式をそらんじていた」とうかがい、うれしくなりました。部活もある中がんばって塾に来ている生徒たち。少しでもその努力が報われるよう、彼らが塾で過ごす時間を最大限有意義なものにしなければなりませんね。