「塾でやってしまえば後が楽だから」

家より集中できるようで

 最近、小学生の子たちが自主的に学校の宿題を持ってくるようになりました。それを授業の合間の休み時間にみんなしてやっているわけです。以前はみんなで黒板に落書きしたりおしゃべりしたりしながら過ごすことの多かった子たち。なんでも「塾で学校の宿題やったらいつもより早く終わる」そうです。なるほど塾を有効活用してくれているわけですね。

 休み時間の過ごし方は特に指示はしません。小学生も中学生も休み時間は存分にリフレッシュしてくれればいいと思っています。それでもスイッチが入ると休み時間も黙々と勉強する子が出てきます。 小学生の子たちもそうですし、また受験学年や定期テスト前の中学生たちもそう。 生徒たちのそういった前向きな姿を見ているとなんだかうれしくなってきます。

塾は授業を受けるだけの場ではもったいない

 せっかく勉強をするために通っている塾です。生徒たちにはできるだけ使い倒してほしいなと思っています。

 授業を提供することが塾の基本的なサービスですが、あくまで基本。自習室を活用したり講師に質問したり、小学生の子たちのように学校の宿題を持ってきてくれてもいいわけです。塾から家の近い生徒の中には塾で自習して一度夜ご飯を食べに家に帰ってまた塾の自習室にこもる子もいます。授業で気になったことを必ず帰り際にすべて質問してから帰る子もいます。毎日のように塾で顔を合わせる中学3年生はたくさんいます。

 塾に入りたての頃はほとんどの生徒がどうしても遠慮がちだったりしますが、気づけばそれぞれが思うように塾を活用してくれるようになっていきます。もちろん中にはこちらから自習や課題を提案する生徒もいますが、教室全体として勉強の雰囲気が自然と広がっていく今の環境はこれからも持続させていかなきゃいけないなと思います。塾の本分ってこういうところにあると考えるからです。