来期の英語は「超速先取り」で攻めると決意

教科書には合わせない

 別の記事でも紹介したが、来年より英語教科書の内容が難化する。どうしたものだかと気になって、最近はしょっちゅう来年度のテキストをながめている。教科書に合わせて進めていくようでは、多くの中学生はあっという間に英語が苦手になるだろう。英語を教えてきた20年の勘、というよりも「確信」だ。

 中1の前半で英語を苦手になる子がどういった点でつまづくかご存知だろうか。それは「動詞の使い分け」だ。be動詞と一般動詞との違いを乗り越えたとしても、その後にやってくる三単現で多くの中学1年生がつまづいてしまう。そこから進行形や助動詞などが出てくるともうお手上げだ。肯定文でもそうだから、疑問詞を使う疑問文での動詞の使い分けができるわけもない。こうやって毎年多くの「英語嫌い」が生まれていく。

 英語は基礎力がそのまま英語全体の学力の差として現れる科目だ。基礎がなければ応用なんて積み上がらない。にもかかわらず、新しい教科書内容は中学生にとってまったく優しくない作りになっている。動詞の活用でつまづく生徒が毎年多く出ているというのに、同時並行で複数の動詞の使い方を進めていく。学校の先生もどう授業を組み立てていくのだろうか。

 こんな感じで取り組みづらい構成になってしまった英語だから来期の七ゼミはどういった英語指導をするべきかをずっと考えていた。

 結論は、「超速先取り」。

 学校の進みや教科書に合わせていたらとてもじゃないが体系的に文法を教えてあげられない。生徒は文法を整理しきれないから混乱する。だから七ゼミは先取りで学校より早く文法単元を進めていく。体系的に進めて進めて定期テスト前になったらそれを教科書内容に落とし込んでいく。

 基礎を固めて固めてグラつきもしないくらいに固めてあげれば、取っ散らかった内容の教科書にもテストにも対応ができる。むしろ基礎が強固に固まれば大学入試まで英語は「楽な」科目に様変わりする。ここが英語が得意な子どもとそうでない子どもとの分岐点だ。

 英語の教科書が難しくなる…よくよく考えればこれは七ゼミ生にとっては有利でしかない。体系的に基礎を固めた七ゼミ生にとっては教科書の難易度なんて関係のない話になる。

 よし、どうせなら小学6年生のうちから英語の基礎を身につけさせよう。中学校に入って先取り学習がスムーズにこなせるようになるところまで基礎力を固めてしまおう。

 中2や中3になって「英語が苦手だから塾に通おう」では、子どもはそこから挽回するのに相当な労力と根気と時間を必要にすることになる。英語嫌いになった子どもが自主的にそこまで頑張れることは少ない。分からないことを頑張れと言うことほど子どもにとって理不尽に思えることはない。

 道筋を示してあげることが大人の役割なのだと思う。来期の英語を考えながら、そう思う。

 

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