「公民」の動き出しに注意!
公民は点数が取りやすい単元だけど…
例年、社会の3単元(地理・歴史・公民)の中で公民の平均点がもっとも高くなりやすい傾向があります。その理由はいくつかあります。公民は地理・歴史に比べて覚えることが少なかったり、また日常的な内容で地歴よりも理解がしやすかったりします。そしておそらくもっとも大きな要因が、「公民は中3になってから学習する」ということだと思います。勉強への意識が高くなってから学ぶ単元であるため、たとえば地歴よりも頑張ってテスト勉強をしたという中学生は多いでしょう。
ところが今年の中学3年生を見ていると、例年よりも公民の完成度が遅いように感じています。春先に学校休校があった影響で、学校のカリキュラム進度が例年よりも遅いことが関係しているように思えます。
公民の授業自体が受験までに終わらないというわけではなさそうですが、進度が後倒しになったことで本来2学期の定期テスト範囲になるような公民単元が今年は範囲に含まれなかったという中学校は多かったのではないでしょうか。七ゼミの感覚では公民はとにかく理解を中心に授業を飛ばし気味で進めていく。そして定期テストの前に集中して演習することでわりと簡単に定着する科目だと捉えています。多くの進学塾でも同じように公民を進めているのではないでしょうか。
ところが今年は「定期テスト対策」という演習チャンスを活用できなかったわけです。たったこれだけのことですが、どうもこれが原因で公民の定着度が悪いような気がしています。
点数が取りやすいからこそ後回しにしないで
例年通りにいかないといっても公民がやはり点数の取りやすい科目だということに変わりはありません。地歴よりも優先してまずは公民の定着度をかぎりなく100にすべきだと思います。
福岡県の場合は社会は地歴公民がほぼバランスよく3分の1ずつ出題されます。おそらく他の都道府県でも似たような状況でしょう。あれもこれも手を出すよりは確実な3分の1を取りに行った方が勉強効率が上がることがあります。特に地歴の復習が遅れている場合はまずは公民を集中的に勉強してみてください。タイムリーに学校や塾で学んでいるのであれば地歴に時間を割くよりも効率的に社会の得点を伸ばせます。できるだけ短時間で公民を終えてから地歴の復習に入る。試す価値はあると思います。
七ゼミは本日、中3生の短期集中演習日です。今日明日二日間で公民を完璧に定着させることがその一つの目的です。
皆さんもぜひ頑張ってください。