勉強の目的と手段を混同しないように
勉強をただの作業にしないために
さて、野芥近辺の中学校は本日が2学期中間テストの当日。そろそろ明日の二日目に向けて生徒が自習に来出す頃だと思います。
この2週間ほどはテスト直前ということで教室には勉強の熱がこもっていました。特に中学3年生はほどよい緊張感もあり、一つ一つ自分の穴をていねいに埋めていくように勉強を進める姿を頼もしく見ていました。
一方で、この夏に入塾したばかりの生徒たちやテスト前の駆け込みで体験にきてくれている生徒たちの勉強の様子を見ていると早めに勉強に対する取り組み方を変えてあげないとまずいと思うことが多々。
特に試験勉強というものへの考え方。長く塾に通う子たちには機会がある度に勉強の目的が何なのかを共有しています。定期テスト内容を完全に理解すること、定着させることが目的だよと。
たとえば試験前はどの中学校もワーク類が宿題として課されますが、それを埋めて提出することが勉強のゴールではありません。ワークを解くことはあくまで定期テスト内容を理解し定着させるための手段でしかありません。それがときおり、ワークを埋めて提出することだけで満足する子がいます。分からない問題は答えを見て赤で修正して終わり。提出期限に間に合ったからOK…いわゆる「目的と手段が入れ替わっている」というやつです。
入塾当初は多くの生徒がまさにそんな勉強法をしています。それは最近入塾した生徒も前からいる生徒も同じです。だから皆、私から同じような話、つまり正しい勉強法や勉強の目的の置き方を聞かされるわけです。勘のいい子なんかはすぐに勉強方法の軌道修正をして割と早くに結果を出します。一方でじっくりと向き合ってしつこく言い続けないと変わらない生徒もいます。そのあたりは性格の違いや成長期の違いもあるのかもしれません。
勉強への取り組み方は一度きっかけをつかむと正しい方向へ安定します。昨日久しぶりに現中3生の中での入塾第一号生とマンツーマンで勉強をする機会がありました。入塾当時はほんとうに勉強の効率が悪く二人であーでもないこーでもないと格闘していましたが、今の彼は以前と別人と思われるほどに自主学習の姿が頼もしくなりました。勉強の目的がはっきりと「理解・定着」に向いているからです。
お問合せでよく「うちの子は勉強の方法が分かっていないようで」とご相談を受けます。もしお子様が何度も解き直しをしていなかったり、教科書をぼーっとながめているだけだったり、テスト前日に慌てて提出物をやっていたり、「分からないところは友達に聞いている」なんて言っていたりしたら確かに勉強の方法が分かっていないかもしれません。もしくは勉強の目的と手段を混同しているのかもしれません。そんなときはあらためて勉強のゴールを再確認してあげる必要があるのでしょう。