七ゼミ発「地図を見てニヤニヤが止まらない子」増殖予定

地理のおもしろさを知るために

 今年の夏期講習で、小学生向けの探求学習として地理を取り上げることにしました。小学生でも中学生でも「地理が好き」という生徒をあまり見かけません。むしろ「地理がきらい!」という生徒の方が多いと思います。

 なんで嫌いなのかをたずねるとたいていの子は「覚えるのがめんどくさい」や「なんとなくつまらない」などと答えます。地理に限らずいわゆる「暗記単元」は似たような扱いです。また理科のような「不思議さ」もなければ歴史のように「ドラマ性」もないように感じられるので、端的に言えば興味を引かないのだと思います。

 そういった子どもたちの気持ちも分からないではありません。私も小中学生のときは地理が嫌いだったので。

 私が地理を好きになったのは街づくりのテレビゲームがきっかけです。『シムシティ』や『A列車で行こう』など、箱庭的なまちづくりゲームにどっぷりはまった時代がありました。

 自分で町を作っていくと、山や川、海などの地形の利用法や共存の在り方などを考えなくてはいけません。産業を興すためには道路や鉄道が必要なことも体感できます。そんな感覚で現実の風景を眺めると、人の営みの精緻さが見えてきます。そしてそこにはたくさんの「なぜ」が隠れているわけです。「地理はおもしろい!」と感じるようになったのはこの頃からです。

 今夏から始める探求学習の狙いの一つは子どもたちに「追体験」をしてもらうことです。私が箱庭づくりに感じたワクワクを子どもたちにも感じてほしい。そして地理を好きになってほしい。もちろん塾でテレビゲームなんかはやりませんが、子どもたちと一緒に空想上の地図を作る予定です。道や線路を引っ張り住宅地や商業地の場所を決め私たちの町にふさわしい産業を決める。そのために山を造成したり海を埋め立てたりする必要も出てくるかもしれません。地名だって地理的な由来からつけるとおもしろいかもしれません。どんな町ができるかはそのとき次第です。

 そして検証。みんなで作りあげた地図世界に合理性が欠けていないか、地理的な課題は残っていないか、環境問題は起こりそうにないかなどなど。

 探求学習を通して全員が「地理が好き!」を言ってくれるようになることがこの授業の最終ゴールです。

探求学習(仮称)計画

 今回の「地理」に引き続き、今年度は各季節講習の時期を使って小学生対象の探求学習を行う予定です。主に理科や社会からテーマを選びます。

 教科書を読むだけでは得られないとびっきりのワクワク体験を提供していきますので七ゼミの探求授業にご期待ください。