習慣は努力に勝る

ドイツの学校制度に“ビビる”

 先日、ある記事でドイツの学校制度が紹介されていました。10歳の段階でその後の進路がほぼ決まるという点で、日本の学校制度とは大きく異なるようです。

 ドイツでは初等教育が10歳で終わります。その後は中等教育に進むわけですが、その中等教育のコースが3種類に分かれます。大学進学を目指すコース、職業学校を目指すコース、そして職業訓練を受けるコースです。ドイツの子どもたちは10歳の時点でどのコースに進むかを選択しなければなりません。

 このコース選択では初等教育での成績が判断基準(合否基準)になります。そのため大学進学を目指すのであれば小学校のうちからコンスタントに好成績を収め続けないといけません。中等教育においても好成績の維持しなければ希望の高等教育(大学)や学科に入れません。

 ここまで記事から聞きかじったことをかいてみました。内容に間違いがあった場合はご容赦ください。

 そしてここからが本題になりますが、ようはドイツの場合、大学まで進学しようとすれば日本でいう小学校から高校までず~っと高い学業成績を修め続けないといけないとなります。これはなかなかきつい。継続性を求められると途中で挽回することが難しくなるからです。

日本では途中からの挽回はできるのか?

 一方で日本はといえば皆様がご存知の通りの学校制度です。国私立の小中はじめ高校や大学に進学するためには入試を受けます。そして入試で高い得点をとれれば合格、晴れて進学です。だからちょっと中だるみの時期や出だしの遅さがあっても本人がものすごく頑張れば挽回することは可能です。

 こういった話を聞くと、私は自分自身のだらしなかった中学校時代を思い出してゾッとします。中2の頃から思春期・反抗期特有の無気力。成績は一気に下降線。中3になってようやく上向いて希望する高校に進学しましたが、これがドイツであれば私はたぶん過去の自分の無気力を後悔することになっていたのでしょう。「あのときこうしておけばよかった…」と。

それでも挽回は言うほど簡単じゃない

 はい、簡単ではありません。勉強量を他の同級生よりも確保することも自分でさかのぼって復習をしていくのも、気力体力ともに必要です。1時間の勉強時間で得られる理解度がみな平等であれば根性論でいいのでしょうが、残念ながらそういうものでもありません。

 だから私は自分の過去を脇に置いて子どもたちには継続性の大切さを話しています。「挽回はできるかもしれないけど、『今』を頑張ることを続けた方がよほど確実に成長できるんだよ」と。

 「習慣は努力に勝る

 どこかの予備校のキャッチコピーだった思いますが、私の座右の銘です。正しい勉強の姿勢と方法が習慣にまでなれば、実はこれが学力や成績を上げるもっとも近道なのだと思います。