本当だ、まっすぐ歩けない!?
目をつむって歩くとまっすぐ進めない理由
七ゼミでは小学生国語を理科や社会内容の説明文を使って行っているのですが、これがなかなかおもしろい。今日の5年生の文章内容は「目をつむって歩くとまっすぐ歩けないのはなぜ?」というもの。生徒も興味津々。いったいなぜまっすぐ歩けないのだろう。
理由は大きく二つ紹介されていました。一つが体の左右で器官の位置や大きさが違うこと。たとえば心臓や肝臓の位置が左右どちらかだけであったり、手足の長さが左右で異なっていることなどが挙げられます。体の左右で微妙にバランスがずれているので目をつむるとまっすぐ歩けないそうです。
二つ目の理由は、利き足にあります。なんでも利き足の方がそうでない足よりも強く踏み込むクセがあるのだそうです。だから目をつむって歩くと進む方向が利き足の方に寄っていっちゃうわけですね。なるほど。
ということで、みんなで実験をしてみました
国語の授業ですが理社の興味付けという位置づけでもあります。「本当にまっすぐ歩けないのか?」という疑問が生徒から出てきたので、「じゃあ試してみるか」となりました。
その前段階として手の長さを左右で計ってみる。両手を前に突き出して肩に力をいれずに手のひらを合わせると…確かに左右でそろわない!?私も生徒もたまたま(?)左腕の方が右よりも長いという結果でした。不思議です。
そして次に目を閉じて歩いてみる。「絶対にまっすぐ歩いて見せる!」とみんなでやってみるのだが、どうしても左右のどちらかにずれてしまう。う~ん、どこか悔しさが残りましたが本文の言っている内容は本当のようだという結論にいたりました。
国語は読むだけじゃもったいない
学校であれ国語で読む様々なジャンルの文章はそれぞれ学びが散りばめれています。子どもたちにとっての新しい知識や先人の経験、情感を育てる描写などなど。そしてもちろん論理も。
だからこそ、ただ文章を読んで問題を解くだけではもったいないと思います。たとえば文章内容から理解を深めていくために今日の授業のように実験(ちょっと大げさな感じですが)をしてみるなどのアクティビティを入れてみるのもいいかもしれません。
塾の授業はどうしても学校よりも時間がタイトです。本当は中学生もこういった文章の読み方をしたいのですが、なかなかそこまで手が回らない。塾に求められる国語はいかに点数を取るかということなので割り切りも必要かもしれませんが、ちょっと寂しいわけです。学校の先生がうらやましく思えるのはこのあたりですね。(もちろん学校の先生方も限られた時間でカリキュラムを終わらせるために時間をやりくりされていると思いますが)
テストのための国語授業になる前に、小学生の国語はできるだけアクティブ要素を取り入れたいと、あらためて考えた次第です。