夏休み明け 受験勉強は何をやる?
「受験勉強は夏が本番」と言うけれど…
さて、長くて短い夏休みが終わりました。受験生のみなさんの中には充実した時間を過ごした方もいればそうでない方もいるかもしれません。昔を振り返れば、私なんかは完全に後者でした。「やべぇ!もう夏休みが終わってしまった!?」勉強しなきゃと焦りながらなんとなくめんどくさいことは後回し。結果、不完全燃焼とさらなる焦りだけを残して夏休みが終わってしまったように覚えています。
いずれにせよ、今年も夏休みは終わってしまいました。充実した時間を過ごしたかそうでないかは一旦リセット。あらためてここから入試までどう勉強を進めていくかを考えなければいけません。
的をしぼる
まずは的をしぼりましょう。受験まであと半年前後。月換算で6カ月。換算で24週。日換算で180日。時間換算で4320時間。まだまだだいぶん時間があるように見えますね。しかしこの時期からの中学三年生にとっては受験勉強に割ける時間はあんがい少ないということを知っておきましょう。
おそらくほとんどの学校では9月と11月に定期テストがあると思います。中学三年生にとっては入試に関わる調査票の基になるテストですから、定期テスト対策を入念に行っていかなければなりません。なおかつ中三のこの時期に学習する単元はどれも入試に頻出するものばかり、そして内容も難しい。さて、そんな中で中三単元の学習とは別に入試対策の時間をとれますか?
おそらく「あれもこれも」というのは難しいかもしれません。難しいかもしれませんが、時間は取らないといけません。なぜなら、定期テストシーズンが終わるのは11月半ば。そこから本格的に受験勉強と考えた場合、残りの時間は3カ月前後です。この期間で受験勉強を済まそうというのははっきりとおすすめできません。3カ月で中学校で学習する3年分の内容を総おさらいして入試問題レベルまで落とし込むのは簡単なことではないからです。
だから、的をしぼりましょう。中学校3年間分の教科書を開いてみてください。そしてどんな単元があったかを確認してみてください。そのうちのいくつかを拾って9月には何を、10月には何をといった感じで復習する単元を決めてしまいましょう。
もう一つの的のしぼり方としては、中学3年生の今学んでいる単元に「ヒモをつける」というやり方です。数学や理科などはこのやり方がおすすめです。たとえば学校でy=ax²をやっているのであれば、中1の比例反比例と中2の一次関数をセットで学びなおす、またイオンを学んでいるのであれば中1・2の化学単元をセットで学びなおすというやり方です。今学んでいる単元と関連する単元を同時に復習することで体系的な学びなおしができます。
過去問を研究しよう
復習のとっかかりとして、そろそろ受験予定の学校の過去問を見てみましょう。公立も私立も必ずしも前年度までの問題傾向を踏襲する保証はありませんが、極端に傾向が変わることも稀です。そのために過去問の傾向はこれから行う受験勉強の指針として使えます。
一年分でも解いてみて、自分の苦手な問題をピックアップしてみてください。苦手な問題が明らかになればそこにチャンスがあります。解けない問題が解けるようになれば得点力が上がるということになるからです。
類題を解く、苦手な単元の復習をするなど、やるべきことが見えてきますね。
後回しにしてはいけないこと
最後に、受験勉強において後回しにしてはいけないことを紹介しておきます。
ずばり、「暗記」です。どの科目も程度の差はあれ暗記しておかなければいけない事項があります。勉強の段階でいえば基本にあたるのがそういったものを覚えることだと思います。最近の入試問題は以前ほど暗記していれば解けるような単純な問題が減ってきています。むしろそういった基本事項をどう使うかが問われるような出題傾向にあります。
そのため、基本的な暗記事項はさっさと終わらせておく必要があります。目安は11月あたりでしょうか。そこまでには必要なものはすべて覚えきってください。ちょうど定期テストも終わります。受験勉強だけに集中できる時期になります。基礎知識を入試問題レベルにまで落とし込む作業をスタートさせるにはいいタイミングです。
最後に
これから何を勉強するべきか分からないという受験生の方にとって一助になればいいと考え書いてみました。皆さまにとって意味のある内容であれば幸いです。