中学一年生の生活リズムにご注意を

小学生から中学生へのモラトリアムはそろそろ終了

 

 長いゴールデンウィークが明け、中学校も授業が再開しました。休み明けで久しぶりに会った生徒はじゃっかんお疲れ気味。休み中も部活動が忙しかったみたいです。福岡の多くの中学校では5月に体育祭、6月に定期考査というスケジュールです。気温も上がってきますし、疲れがたまりやすくなってきます。

 このように中学校では過密スケジュールに入っていくわけですが、中学1年生にとっては本格的に部活動の練習が始まる時期でもあります。仮入部の時期が終わり本入部となったら、上級生たちと同じような練習となります。中学生になってからしばらくはモラトリアム的な時期が続きましたが、いよいよ本格的な中学校生活がスタートです。

運動部に入った中学1年生の生徒が口にした不安

「定期考査が心配。30点くらいだったらどうしよう…」

 ゴールデンウィーク明けに久しぶりに会った中1の女子生徒が元気なくそうつぶやきました。なんでも学校の小テストで思うように問題が解けずに不安になってきたのだとか。

 部活動もけっこう忙しいようで、ゴールデンウィークはほぼ毎日練習や練習試合が続いたとのこと。4月にソフトボール部に入ると教えてくれたときの笑顔はどこへやら、さっそく中学生最初の関門に当たっているようです。

「中1ギャップ」という言葉があります。小学生から中学生へと上がると生活リズムが大きく変わります。特に部活動に入れば朝練や夕練で起きる時間も学校から帰る時間も小学校のときよりタイトになります。また学校で学習する内容も小学校と中学校とでは難易度や求められる量が変わってきます。そういった小学校生活と中学校生活とのギャップのことを「中1ギャップ」といいます。

 そして中学1年生の子どもたちからすると、このギャップがきついわけですね。私なんかも小学生の頃は学校の授業中に居眠りなんかしたことなかったのに、中学1年生のこの頃に初めて居眠りをしてしまったことをおぼえています。毎日の部活動の練習で疲れていて、気づいたら悪意なく寝ていました。先生からげんこつで起こされたのは時代ですね(笑)

 体力的なつかれだけでなく、紹介した生徒の言葉のように、目の前に迫ってくる中学生になって初めて受ける定期考査もプレッシャーになります。中学1年生は彼らなりに本当に大変なんです。

中学1年生こそ一緒に走ってあげよう!

 そんな時期だからこそ、私は毎年ゴールデンウィーク明けから最初の定期テストまでは中学1年生に慎重に慎重に接することを心がけています。小学生のうちから塾に通っていて気心がしれている生徒でもそうです。

 毎日の学校の様子を必ず聞いてあげる、勉強の進捗を確認する、悩みや愚痴を聞いてあげるなどなど。そしてもっとも心がけていることが「自信をつけさせる」ということです。

 塾って基本的には勉強を教える役割を担っていますが、塾の先生って子どもたちからすると親と学校の先生以外でコミュニケーションをとれる第三の大人でもあるわけです。親には言いにくいこと、学校の先生では聞いてくれないことなどあるかもしれません。だったらそこは塾の先生のもう一つの役割。第三の大人として、子どもたちの話をしっかり聞いて、そして自信がつく方向に導いてあげたいと思っています。

 中学1年生のみなさん、応援してます!